日本の気候、文化と衣類の関係

高温多湿の気候だと、どう服に影響が出るか?

かびがはえやすく、汗がたくさん衣類につくので

色が褪せたり、変わったりします。

革ジャンのカビ_thumb[2] DSCF0037_thumb[1]

 

さらに「洋服を着る文化」と「着物を着る文化」の

衣類に対する意識の違いも大きいですね。

 

洋服文化:

  • 形あるものは壊れる。
  • 着用や洗濯で変化することは当たり前
  • 高いものでも安いものでも繊維製品には違いがない
  • 鮮やかな色は色褪せて当たり前
  • 洗うことを前提としていない衣類もある

着物文化:

  • 着物は洗い張りして縫い直せば新品のようになる
  • 高い衣類は長く着用が可能
  • 鮮やかな色でもいつまでもキレイ
  • クリーニング業者はプロだからどんなものでも洗える

引用: 「消費者情報7月号」(関西消費者協会)

 

『高い服は一生ものですから』とわたしもよくお客様に言います。

しかし、高い服も様々。

シルクやカシミヤなど、希少な素材を使用すれば高くなります。

また、ブランドやデザインでも高くなります。

 

素材も大きく変化しています。

「マイクロファイバーポリエステル」って聞いたことがありますか?

P1050409 

ポリエステルは前からあった繊維ですが

繊維が極細のもののことを言います。

すごく光沢があってしなやか!

でも、欠点があります。

糸の引きつれ(スナッグ)が起きやすい。

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過去にはなかったような、新しい素材もゾクゾク出ています。

ジーンズの染料インジゴで染まる化学繊維、テンセル

雨は通さないが、湿気は抜けるGore-Tex(ゴアテックス)などなど・・・

 

染色の方法も、環境問題などで変化しています。

染色の際の水質(国によって大きく違います)や

設備、技術力の差などでクリーニングの事故になるものがたくさんあります。

 

ちょっと衝撃的なサイトを見つけました。

中国には七色の川がある、というのです。

これは染料を垂れ流すよりひどい。

おおざっぱなひげ店長でさえ、これ見たら

中国には住めない。

 

で、なにが言いたいかというと

日本のように高温多湿の気候だと大量に汗をかく。

しかもかいた汗がなかなか乾かない。

汗が汗を呼び、服には大量の汗の成分が蓄積していくことになります。

 左脇汗ジミ-3_thumb[2]

汗だけでなく、湿度も高いので

 image

礼服がこんなになったり‥‥‥

image

革のジャケットがこんなになったりするわけです。

 

完璧なクリーニングが無いように

どんな状態でも変わらない服もないんです。

一生お付き合いしたい衣類なら、高温多湿の日本で

湿度が低く、衣類に対する考え方の異なる地域で

企画された衣類を着用するリスクを理解した上で

着用したいものですね。   

 

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